近頃は残暑もすっかり影を潜め、秋の涼しげな風が吹くようになりましたね。食欲の秋・行楽の秋・スポーツの秋とよく言うように、なにをするにしてもうってつけの季節と言えるでしょう。
でも、そんな快適な季節にも関わらず「なんとなく気分が沈みがちでやる気が出ない」と感じてる人もいるのではないでしょうか。
季節の変わり目という要因もあるかもしれませんが、それ以上に精神的な疲れを溜め込んでしまっていると、そういう傾向に陥りやすいです。
放置しておくと精神的に不安定になるだけでなく、体にも悪い影響が出てきてしまう可能性も。
そうならないために、日常生活で気を付けておきたい習慣があるので、ぜひ参考にしてみください。
心が疲れている時って?
基本的に、イヤな出来事を思い返したり不安感が溜まると心が疲れてしまうことが多いです。
よくあるイヤな出来事とは
・仕事で失敗したこと
・人に言われたイヤな言葉
・人にしちゃった悪いこと
・テレビでイヤなニュースを見た
・将来への不安
などなど。
でも、生きている以上このような出来事は避けては通れないし、考えないようにしろと言われても難しいですよね。
無理に考えないようにしても、それはそれでストレスになってしまいます。
なので、そのようなストレスを抱えるぐらいなら、開き直ってしまって構いません。気が済むまで考えちゃいましょう。
ただし、その時に一つだけやってはいけないことがあります。
それは、寝る前にイヤな事を考えてしまうことです。
記憶は眠っている間に整理される
脳の中には海馬という、言わば記憶の司令塔のような器官があります。
日常の情報は海馬の中で整理されて、新しい記憶として短期保管されます。
その後、海馬で必要なものや印象的なものだと認められた情報が、長期保管先の大脳皮質というところに保存されます。
「残しておく記憶」と「消す記憶」を仕分けしているんですね。
海馬は、この仕分け作業を眠っている間に行います。
なので、イヤな気持ちをひきずったまま寝てしまうと、眠っている間にイヤな気持ちが脳に定着して、海馬がその情報を鮮明に自覚してしまう事に。
そうすると、イヤな記憶が消されずに残ってしまうので、翌朝の目覚めも悪くなり、その後のメンタルに多大な悪影響を及ぼしてしまいます。
そうならないために、寝る前はイヤな事を考えずに、自分が楽しいと思えるものを見たり聞いたりして、良い気持ちで眠りにつくのが重要です。
安定したメンタル維持に役立つ食べ物
セロトニンという物質を聞いたことがありますか?セロトニンとは、脳内にある神経伝達物質の1つで、きちんと分泌されていると落ち着きや心地良さ、満足感などを感じる事ができます。
逆にセロトニンが不足していると、精神のバランスが崩れ落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなって暴力的になったり、ひいては、うつ病を引き起こしてしまう可能性もあります。
じゃあ、セロトニンが含まれている食べ物を摂ろう!と言いたいところですが、残念ながらセロトニンが含まれている食べ物はないんです。
なので、セロトニンを増やすには、原料のトリプトファンというアミノ酸と、分泌を促すビタミンB6を摂る必要があります。
◆トリプトファンが豊富な食べ物
・バナナ
・乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)
・ナッツ類
・大豆食品(豆腐、納豆など)
・魚卵(イクラ、タラコなど)
◆ビタミンB6が豊富な食べ物
・バナナ
・魚類(サケ、サンマ、マグロなど)
・レバー
・鶏むね肉
ちなみに、トリプトファンは過剰に摂りすぎるとかえって体に良くないので、くれぐれも気を付けてください。
集中的に食べるのではなく、他の食べ物と合わせて、1日3食バランス良く摂り入れるようにしましょう。